子供

最近、テレビや新聞などで「子供の貧困」という言葉をよく聞くようになりました。GDPは世界で3位の日本に貧困はあるのでしょうか?調べてみました、

子供の貧困とは

平成26年の1月に「子供の貧困対策の推進に関する法律」が施行され、内閣府、文部科学省、厚生労働省が取り組むことになったので、テレビやラジオで報道されることが増えたのだと思います。

厚生労働省の調査によると「子供6人に1人が貧困である」と結果が出ました。貧困とは「住むところがない」「常にお腹が空いている」な状態を「絶対的な貧困」と言います。戦争や迫害、災害などによってもたらされます。個人的な問題ではなく、国や地域すべての人が貧困状態にあります。

先進国では「相対的貧困」という言葉が用いられます。貧困ラインは「可処分所得」という給料のうち税金や社会保険料を差し引いて手元に残った「自由に使えるお金」を基に計算します。国民の可処分所得を高い人から順に並べて真ん中にくる値の半分以下になる水準未満で生活している状態のことを指します。

2012年では親1人・子供1人の世帯で約173万円が貧困ラインで、この金額だと生活に余裕はなく、衣食住で精いっぱいとなります。金銭的に余裕がないため学習塾に通う、ちょっとした旅行に行くなど、社会の中で「普通」とされる機会を得られない状態を「相対的貧困」と言います。生活が厳しいことを他人に知られるのを嫌う方が多いため、「相対的貧困」は見えにくいのが現状です。

沖縄における子供の貧困の現状

2016年4月に公表された沖縄県の子供の貧困率は29.8%で、これは全国平均、16.3%の約2倍の数値となっています。

原因として考えられること

賃金が低い
沖縄県の最低賃金は737円です。平成29年1月に見直された数値とは言え、全国で最下位です。非正規雇用の人も多く、両親ともに非正規雇用の家庭もあります。そのわりに生活コストが高いです。県外で作られたものは輸送コストが価格に上乗せされているからです。家賃も安くはなく、収入と支出のバランスがとても悪いと言えます。
できちゃった婚率も高いが、離婚率も高く、ひとり親世帯が多い
100世帯当たりのひとり親世帯数は3.06世帯と全国でトップです。若いうちに出来ちゃった結婚したものの、うまくいかず離婚し、ひとり親になってしまうケースが多いのでしょう。
生活保護に頼れない世帯が多い
沖縄は車社会です。ですが生活保護を受給しようとすると車を手放す必要があります。原則的に車の所持は認められていないからです。保育園や学校の送り迎え、通勤に車がなくては生活が成り立たないことも多く、生活保護の受給をあきらめる世帯が多いです。

相対的貧困は連鎖します

相対性貧困は他者から見えづらいのが特徴ですが、子供にとっては深刻です。経済的に余裕がないために塾に通えなかったり、習い事が出来ない、夏休みや冬休みにどこへも出かけられなかったり、道具が揃えられず部活動が続けられなかったりします。

そうなると子供は「なんで僕だけ・・・」と感じるようになり、やがて「どうせ僕なんか・・・」と感じるようになります。
親は収入を増やそうと両親が共働きであったり、2つ3つの仕事を掛け持ちする人もいます。親に宿題を見てもらう事もままならず、学校の授業について行けなくなります。塾へ通う余裕もないため、進学をあきらめてしまう人が少なくありません。

高校の進学率は全国平均で98.44%でほとんどの人が高校へ進学しますが、沖縄県では95.00%と全国で最下位です。

貧困家庭に育っているために教育が十分に受けられないと、就職もままならないことになります。どの企業も高校卒業程度の学力のある人を採用するからです。子供も低賃金で働かなくてはならず、また貧困家庭を生んでしまいます。

子供の貧困対策

最低賃金の引き上げ、高校の授業料無償化、返済義務のない奨学金の設立、待機児童の解消、幼児教育の無償化などは国の政策なので実現までに時間がかかってしまいます。地方行政や民間団体、社会福祉協議会などが協力し合うことが必要だと思います。子供の貧困対策の大きな柱は2つです。「子供の居場所づくり」「学習支援」です。

子供の居場所づくり

まずは子供の孤立を防ぐことが重要だと思います。昔のように公園に行けば、誰かと遊べるという時代ではなくなりました。友達と遊ぶには親同士が連絡しあい、スケジュールを調整して約束してから遊ぶようになりました。

遊ぶ相手もいない、家に帰ってもひとりでつまらないと、つい町中をフラフラすることになります。子供だけで町中をうろつけば、ケンカなどの思わぬトラブルに巻き込まれたり、万引きや喫煙や飲酒などの犯罪に手を染める事にもなりかねません。子供の居場所づくりは急務と言えます。

学童を卒業した中学生になってから、そういった施設を利用するのはハードルが高いですから、小さいうちからいろいろな施設を利用すると良いでしょう。乳幼児は「子育て支援センター」や「つどいの広場」で他の親子と交流したり、相談することが出来ます。

乳幼児から小・中学生までが利用できる「児童館」は那覇市内に11カ所あります。遊びの提案があったり、お年寄りとの交流があるところもありますが、児童館の設備にばらつきがあったり、そもそも児童館のない地域もあります。

そこでNPOなどの民間団体が社会福祉協議会の支援を受けて「子供の居場所」を開設しています。子供の居場所によっては無料で食事を提供する「子ども食堂」を兼ねていたり、宿題の手伝いなどをする「学習支援」を受けられるところもあります。「にじのもり文庫」「すい・こども食堂」「ユイマール塾」など那覇市内に17カ所あります。

「学習支援」

若狭児童館では毎週土曜日の午前中に琉大教育学部に通う大学生が勉強を教えてくれる土曜朝塾が開催されていました。

NPO法人「エンカレッジ」は就学支援を受けている小学5年~中学生を対象に無料の塾を開設しています。学習意欲を高め、全員の高校進学を目指しています。子供が居場所を見つけられることで子供の精神が落ち着き、地域の人々とつながることで子供の可能性が広げられたらいいなと思います。

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